【META NAME="GOOGLEBOT" CONTENT="NOINDEX, NOFOLLOW"】 【META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOARCHIVE,NOINDEX,NOFOLLOW"】 FINAL FANTASY Ⅵ -IF- FINAL FANTASY Ⅵ -IF- 第五.五部『燃戦 コルツ山-燃えよ・ギルガメッ
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さて、ティナ達がリターナー本部に到着したちょうどその頃。

コルツ山中腹。

そこを一頭のチョコボがものすごい速さで駆け抜けていた。

「ぬおおおおっ!もっと急げんのかルーラッ!」

「グエエッ、グエッグエ!」

黒と薄黄色の斑のチョコボ、ルーラを駆るのは真っ赤な頭巾とマントをつけた巨漢の魔族。

言わずと知れたギルガメッシュである。

その後ろに追いすがるのはぼろぼろの拳法着を纏った屈強な男達。


コルツ山は拳闘士達の修業の場である。

しかし、その修業の厳しさに耐え切れなくなった者達は巡礼者や商人を襲う野盗となり、いつしか盗賊団を形成していた。

それが彼ら、『ザグレム盗賊団』である。


「追いつかれてしまうぞ!」

「グエエエエエエッ!」

俺だって頑張ってるんだから黙って乗ってろ!と言わんばかりにルーラが鳴き声をあげる。

と、目の前に道着姿の男達が立ちふさがった。

「は、挟まれた!サイドアタックだ!」

ギルガメッシュが訳のわからないことを言って手綱を握っていない手で頭を抱えた。

「・・・・・グエ」

ルーラがピクリとその眉間を動かし、前方にいるザグレム達にますますスピードを上げて構わず突っ込んでいく。

ギルガメッシュが慌てて手綱を引いた。

「る、ルーラ!なに考えてるんだ!馬鹿!ぶつか・・・あれ?」

するりとギルガメッシュの手から手綱が落ちた。

一瞬目を点にして、ギルガメッシュは悲鳴を上げた。

「だあああああああああっ!噛み切りやがったな!てめえ!」

「グケケケケケェッ!グエエエエエエエエエエエエエッ!!」

ルーラは高らかな笑い声を上げてザグレムたちに突っ込んでいく。

始めはほくそ笑んでいたザグレム達だったが次第に突っ込んでくる巨体の暴れチョコボを見て顔色を青くした。

「お、おい・・・あいつ・・・」

「こ、こっち突っ込んでくるぞっ!」

「うわあああっ!」

所詮は修業に墜ち零れた半端もの達の集団である、見る見るザグレム達はその場を逃げ去っていく。

「た、たすけ・・・ぐぎょえっ!」

逃げ出そうと振り返った盗賊の一人がアゴを脳天まで貫かれるような蹴りを受けて天空に舞った。

「おいおいおいおいおいおいっ!なさけねえなあ、おいっ!」

鋼のような筋肉の鎧を身に纏い、後ろに伸ばした髪の毛を一本にまとめた男が一人憤然と前に進み出て、足を胸の前まで上げて構えた。

「なさけねえなさけねえ、情けねえぜお前ら!」

5[1].5-1


それを見てザグレムたちが色めきたった。

「ダダルマーさんだ!」

「ダダルマーさんお願いします!」

ザグレムたちの歓声に片手を挙げて応えるダダルマーは威勢よくズダンッ!と大地を蹴った。

「あんな鶏野郎このダダルマー様が一撃で沈めてやらぁ!」

「どわーーーーーっ!誰か何とかしてくれーーーーッ!」

ギルガメッシュがルーラの背中にしがみ付いて悲鳴を上げた。

「アチョオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!」

ダダルマーが岸壁を蹴り、加速をつけて強烈な飛び蹴りを放つ。

しかし、ルーラはそれを見てとると片足を地面につけてダダルマーの必殺の蹴りをかわしきり、その反動を使って体をひねる。

「あれっ!?」

「グエーーーーーッ!『グエエ・ゲッグ!!』」

その巨大な脚がダダルマーに思いっきり叩きつけられた。

丸太を背中に叩きつけられたような凄まじい衝撃にダダルマーの体が吹っ飛んだ。

「ぎょえええええええええええええええええっ!」

ダダルマーは悲鳴と一緒にごろごろと転がりながら崖下へと落ちていった。

頼みの綱のあまりにあっけない退場にザグレムたちは顔色を青くする。

「だ、ダダルマーさんが・・・」

「な、何なんだあのチョコボ・・・」

ぎろり、とルーラがザグレムたちを睨み付ける。

「グエエ・・・?」

静かに重く鳴くルーラ。

ザグレムたちは顔を見合わせ、くるりと一斉に背を向けると。

『すいませんでしたーーーーーーーーーっ!』

と、悲鳴を上げて逃げていった。

「グエエエエエッ!」

勝利の声を上げるルーラの頭の中で心地よい勝利のファンファーレが鳴り響いた。

その足元に倒れたギルガメッシュは恨めしげに。

「・・・焼き鳥にしてやる」

と呟いた。


続く
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「いててて・・・ルーラ、次やるときは俺が乗ってない時にしろ、ほら見ろ、こんなでっかいたんこぶが・・・」

ギルガメッシュがルーラと並んで森の中を歩きながら涙目で頭の上の瘤をなでた。

「グエー」

「しかし、一体ここはどこなんだろうなあ・・・」

うんざりした様子でギルガメッシュがため息をつく。

「ああ、もう嫌だ、行っても行っても木、木、木・・・腹へったなあ・・・」

お分かりの通りギルガメッシュはティナたちと別れてから迷子になっていた。

コルツ山は小さな山だが、その分鬱蒼とした森林が広がっており、遭難するとなかなか抜けられないギルガメッシュたちは知らず知らずのうちにかなり奥地まで入ってきてしまっていた。

「ああ・・・腹減ったなあ・・・・」

そう言ってギルガメッシュがルーラを恨めしげに見る。

「・・・・・」

「グエッ!!」

ずどっ!とルーラがギルガメッシュの顔面をくちばしで貫いた。

「ぎゃあああああああああああああっ!」

「グエエエエエエエエエッ!」

「なにすんだ!まだ何にも言ってねえだろ!」

「グエッ!グエエ!グエッ!」

「なに?『こいつ食えないかな』という無言の圧力を感じた?気のせいだよ!」

「グエ?」

「ん・・・あー、ちょっと思ったけど、ぎゃああああっ!」

再びつつかれてギルガメッシュが悲鳴を上げた。


「わかってんのか?まったく・・・」

ギルガメッシュが顔に包帯を巻きながらブツブツ言ってあるいて行く。

「俺はお前の主人なんだぞ、それをドスドスつつきやがって・・・」

ルーラが不意に草むらの中を覗き込んだ。

「グエッ!グエエエッ!」

「大体お前はだな・・・」

「グエッ!!グエエエエ!」

「変に知恵が回るところも気に食わん、もっと従順にだな・・・」

「『グエエ・ゲッグ!!』」

「ぎゃあああああああっ!」

ルーラの強烈な蹴りが懇々と説教をつづけていたギルガメッシュの背骨を砕く。

ギルガメッシュは暫くひいひいと呻いていたが憤然と起き上がり涙目でルーラを怒鳴りつけた。

「なにしやがんだ馬鹿野郎!」

「グエッ!」

ルーラが翼で指し示すその場所をギルガメッシュが覗き込む。

「う・・・・うう・・・」

そこには狼頭の男が腹から血を流して倒れていた。

「ど、どうした!大丈夫か!」

ギルガメッシュがあわてて近づく、獣人は呻き薄目を開けてギルガメッシュを見た。

「ね、姐さん・・・じゃ、ねえの・・・か?」

「グェ?」

ギルガメッシュは首をひねりつつも懐から緑色の小瓶を取り出した。

「これ飲め、ハイポーションだ」

「す、すまねえ・・・恩にきるぜ、テラリウム相手にどじっちまったんでさあ・・・」

「なに、気にすんな」

狼男はそれを飲み干すとぐったりとなった。

「うう・・・いてえ・・・」

「む、ハイポーションじゃ足りねえか・・・毒消しか、魔法でもなけりゃ・・・」

そう言って歯噛みをする、ギルガメッシュは回復魔法が扱えないのである。

「おい!ルーラ!お前魔法とかドカーンッ!と使えねえのか」

「グエ」

ルーラはそう鳴いて肩をすくめた。

「肝心なときに役にたたねえ野郎だぜ」

「グエエ」

ルーラは「だったらお前はどうなんだ」とギルガメッシュの後頭部をつついた。

「ああ・・・あううっ!」

狼頭の男が痛みに呻いた、ギルガメッシュが慌てて頭を抱えた。

「お、おい!くそっ、どうすりゃいいんだ・・・」

その時。

「ちょおおおおおおおっと待ったあっ!」

「ぬうっ!?」

回転して飛んできた鋭利な何かを居合い抜きしたモーグリブレードで弾き返す。

「何奴っ!」

「ぬーっ、やるなあっ!ならばっ!」

ギルガメッシュの目の前に人影が現れた、それは。

「女!?」

「姐さん!」

狼男とギルガメッシュの台詞がかぶる。

黒髪のショートカットに丈の短い緑のタートルネック、腕にはやけに大きなアームをつけた若い女、片手に巨大な手裏剣を持っている少女である。

精気に満ちた瞳をらんらんと輝かせギルガメッシュを睨み付けた。

「一匹狼!大丈夫!?」

「ね、姐さん!違・・・・」

「よくもアタシの子分をいじめたなぁっ!」

娘がぎりっと歯軋りをしてギルガメッシュを睨んだ。

ギルガメッシュは慌てて4本の腕をぶんぶん振る。

「な!?なに!?いや、ちがうっ!俺は・・・・」

「問答無用!」

「くっ!ルーラ避けろっ!ギルガメッシュチェエインジ!」

娘の姿がギルガメッシュの視界から消える、ギルガメッシュはとっさにもう一組の腕を出現させて背中の籠から剣を一斉に抜き放った。


「グエッ!」


矢のように飛んできた娘の一撃を剣で弾く。

「ぐうおっ!」

「おらおらおらおらああああああああああああっ!」

木の幹と、地面を利用して跳びはね、全方位からギルガメッシュに向けて凄まじいスピードで連撃を叩き込んでいく。

「こ、こ・・・・っ!」

ギルガメッシュはギリリッ、と歯軋りして、剣の柄を握りなおした。

「こなくそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」

六本の剣を一気に振りぬく、娘の連撃が一瞬止む。

「『唸れ竜巻!吹けよ嵐!あらゆる物を吹き飛ばせ!エアロラアアアアアアアアアアア』!」

「きゃっ!」

刃の竜巻が周囲を吹き飛ばす、たまらず地面に着地した娘に向けてギルガメッシュの剣が唸りを上げて襲い掛かった。

モーグリブレードが、バスタードソードが、ミスリルソードが娘の体を一斉に切り裂く。

だが、娘の姿はゆらりと揺らめいたかと思うと消失した。

「!?」

背後で振りかぶられる娘の大手裏剣を背中に回した剣で弾き飛ばし、二人は一気に間合いを計って退いた。

二人の視線が一瞬交錯し、そして次の瞬間娘の姿が残像だけ残してふっと消えた。

「『命脈は無常にして、惜しむべからず・・・』」

ギルガメッシュがそれを見て6本の腕で瞑想するように目を閉じる。

瞬間、すさまじい勢いでギルガメッシュの周りに火花と金属音が散る。



ガンギンガガギンギンガガガギンギギンガガギンガンガガガギンッ!



人目にはギルガメッシュがただ突っ立って目を閉じているようにしか見えない、しかし実際はそのギルガメッシュの周りを娘が凄まじいスピードで飛び跳ねて様々な角度、方向から斬撃を浴びせているのである。

そして、それをギルガメッシュは静かに瞑目したまま6本の腕で構えた剣で弾き返している。

と、次の瞬間、何かがひび割れるような音が響いた。



「!」

「!」


ギルガメッシュの持った剣の一本が限界に達したのである、次の瞬間音を立てて剣が粉々になった。

「もらったあああああああっ!」

娘が叫ぶ。

地面を思い切り蹴ってギルガメッシュの頭上に飛び上がり、巨大な手裏剣を振りかぶった。

「くらええええええええっ!『鎧袖・いっしょおおおおおおおおおおおおくっ』!」

手裏剣から迸る強烈な光。

しかし、ギルガメッシュも砕け散った一本を放り捨てると残りの五本を天にかざす。

「葬るっ!『不動・無明けええええええええええええんっ』!」

天をつく輝く青い光と、天から降り注ぐ光の柱がぶつかり合って周囲を目の眩むような閃光が包んだ。


一瞬の静寂、二人は背中合わせに地面に立っていた。

「・・・・・」

「・・・・・」

次の瞬間、ギルガメッシュのモーグリブレイドを除く全ての剣が砕け散った。

5[1].5-2a


「ぐうっ・・・」

ギルガメッシュは地面に膝を着き、モーグリブレイドを地面に突き刺し、体を支えた。

それと同時に娘の手裏剣も真っ二つに斬られて地面に落ちる。

「あうっ・・・・」

娘は地面に膝と両手を着いた。

「ククク・・・俺に、膝をつかせるたあ・・・大した尼だ・・・」

ギルガメッシュがそう呻いてゆらりと立ち上がる。

「あんた化け物?まあ、腕がそんなに一杯ある奴が人間なわけないか・・・」

娘が薄笑いを浮かべながらゆるりと立ち上がる。

「面白い、面白いぜお前!」

「へ・・・あんたも大概面白いよ・・・」

二人はそう言い合って睨み合った。

娘が胸に手を当ててにやりと笑う。

「私はユフィ、ユフィ・キサラギ、あんた名前は?」

「ギルガメッシュ」

ギルガメッシュはそう言ってにやりと笑い返すと背中の籠から新たに剣を抜く。

「獲物が無いようだが、貸してやろうか?」

「ジョーダン」

娘もそう不敵な笑みを浮かべてと拳をすばやく突き出した。

「あんたなんか素手で十分、シュシュシュッ!」

「ガハハハ、ほんとに、お前・・・」

ギルガメッシュは豪快に笑って、その瞳に凶暴な光が灯した。

「おもしれえ女だぜっ!」

「いくぞおっ!」

ユフィがそう怒鳴って地面を蹴った。


と、その時、背中を見せていたユフィをルーラの蹴りが見舞った。

「きゃん!」

たまらず前に倒れこむユフィ。

つづけてあっけにとられるギルガメッシュの顔面にルーラの蹴りが命中した。

「ぎゃあっ!」

「グエエエエエエエエエエエ!!!」

ルーラが勝ち誇って甲高くなく、またもやどこからとも無くファンファーレが鳴り響いた。

ユフィが頭を抑えて立ち上がった。

「いてて・・・な、何よこのチョコボ」

そう言ってはた、と思いついて首をかしげた。

「何か忘れてるような気がする・・・」

「ね・・・姐さん・・・」

呻き声に振り向くと後ろで狼男が喘いでいた。

「ど、毒消し・・・」

「あっ!ごめん一匹狼!忘れてた!」

「うう・・・ひどい・・・」

狼男は悲しげに喘いだ。




続く

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それからとっぷりと日もくれて。

3人と一羽は焚き火を囲んでいた。

「いやー悪い悪い!てっきりこの前盗みに入った帝国軍かと思ってさあ!」

快活にユフィが笑うのを、粗末な茶碗に入ったどろりとしたお茶をすすりながらギルガメッシュは呆れ顔をした。

「お前泥棒なのか・・・」

「チッチッチ、違う違う、マテリアハンター」

「なにがちがうんだ」

「泥棒に志は無いけどあたしにはあるっ!」

胸を張っていうのにギルガメッシュは首をかしげた。

「兄さんのハイポーションがなければ今頃死んでました、まことに申し訳ねえ」

胡坐をかいてすっかり元気になった狼男、こそ泥・一匹狼は深々と頭を下げた。

ギルガメッシュは焚き火の火の明かりで頭を掻きながら顔を赤くしてガハハと笑った。

「ん、ああ、いや、まあ、あれだ、いいって事よ」

「でもさあ、寄寓だよねー」

そう言ってあぶった干し肉をユフィが齧る。

「他の世界から来た奴なんてアタシだけかと思ってたよ」

「それは俺もだ」

そう言ってギルガメッシュは腕を組んだ。

「その、なんだったか・・・まてりあとかいう宝石の力で、ここまで来たんだろ?」

「そうそう、マテリアね、なんか星のイノキがどうとか、ライフストリップがうんぬんとかわけわっかんないんだけどさー」

「お前の説明もさっぱりわからん」

そう言って腰の巾着袋から小さなガラス球のようなものを取り出した。

「グエエ?」

ルーラがそれを覗き込む。

「それのことか?」

「そ、これを使うと魔法が使えたり強くなれたりするんだ・・・けど、ね」

そう言ってその中から一つを取り出した。

そのマテリアはまるで何かの原石のように少し尖った形をしていて、紫色に、煌々と不思議な光を放っていた。

宝飾品に興味のないギルガメッシュもこの美しさにはほほう、と感嘆の声を上げた。

「綺麗だなあ」

「でしょ!?超レア物だってこのマテリア!だって紫色のマテリアなんて見たことないし!形はちょっと不細工だけど、力も、まあ良くわかんないけど!これだけ大きいし、云万ギル、いやっ!云億ギルだって夢じゃないよ!」

と、ユフィは元気良くまくし立て、それからがっくりと項垂れた。

「この『オメガ』のマテリアを、ダンジョンに潜って採りにいって、苦労して見つけたら・・・」

「こっちの世界に、か?」

「うん・・・」

ユフィは力なく肯いた。

「まいったよ・・・マテリアは使えないし、モンスターはうじゃうじゃいるし、ギルも私の世界とちょっと違うしさあ・・・」

「ふうむ、で、一匹狼とはどこで?」

「はあ、実はあっし、つい先日仕事でとちりやしてねえ、フィガロ城に眠る秘密のお宝を探して潜り込んだんですがあっけなく捕まっちまって・・・、それで牢屋に放り込まれてたんですが騒ぎに乗じて逃げ出しまして・・・そこまではよかったんですが」

「こいつ、逃げた先の洞窟で変な奴に絡まれててさあ」

ユフィがニヤニヤしながら引き継ぐ。

「危ないところを、このユフィさまが颯爽と助けてあげたってわけ」

ふふん、と得意げに言うユフィ、一匹狼は苦笑いをしてギルガメッシュに耳打ちした。

「半分本当なんでやすが、その絡んできたジークフリードとかいう野郎を半殺しの目に合わせて、その後そいつから金品を巻き上げてたんでヤンす」

「強盗じゃねえか、それ」

「いや、でもその抜け目なさに惚れ込みまして、あっしは第一の舎弟として弟子入りしたんでさあ」

「お前もっと考えて生きろ」

「聞こえてるんだけど」

ユフィがそう言って不愉快そうにじと目をした。


続く

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「まあ、こっちの世界の生活もいいんだけどさー」

ユフィが食事を終えてふと呟いた。

「いつまでもここでこうしてるわけには、行かないんだよね、実家も大変だし」

と、少し神妙に唸ってギルガメッシュに向けて指を鳴らした。

「ね、ギルガメッシュはいろんなとこ行ってんだよね?」

「ん、まあな」

「じゃあ、ここからどうやったら元の世界に帰れるか、判る?」

「さあて・・・」

そう言って腕を組んだ。

「俺も行く先々で色々だからなあ、ついこの間まで列車に乗って旅をしてたんだが・・・その列車もぶっ壊れちゃったしなあ・・・」

「じゃあ、あたし、ずっとここで暮らすの?死ぬまで?」

悲壮な顔をするユフィ、ギルガメッシュはますます唸った。

「んんん、なんかすごい力が渦巻いてる場所は次元の壁が薄くなるから、そこから・・・」

「どんなのだよ、それ」

ユフィとギルガメッシュはうーん、と唸った。

「この世界にはクリスタルもねえからなあ」

「マテリアもね」

そう言って肩をすくめ、先ほどのマテリアを掌で転がした。

「お~い、光ってくれよう・・・」

「ふむ・・・この世界だと人間は魔法がつかえんようだから、そのせいかもしれんな」

「そうなんだ?」

ユフィが隣で何いってんだかわからないという顔をしていた一匹狼に聞く。

「そうっすね、過去の魔大戦で人間達は魔導の恩恵から見放されておりやす」

一匹狼がそう言って頷いた。

「またいせん?」

「なにそれ?」

ギルガメッシュとユフィが同時に首をかしげる。

「お二人は本当に別の世界から来たんですねえ・・・、ようござんす、この一匹狼、及ばずながらお話いたしやしょう」

そう言って拳を胸の前で握りながら一匹狼が立ち上がった。


「そもそも、魔大戦は簡単に言うなら三人の神様が起こした大戦争」

3人と一羽の顔を赤い火が照らす。

「神々の名は『鬼神』と『魔神』そして『女神』、三人合わせて『三闘神』と呼ばれておりやす、この神々はその強大な魔導の力を使って地上の生き物たちを幻獣に変化させ、さらにその力を使って魔法を使えるようになった人間、魔導師を従えて地上を舞台に大戦争を長きに渡って続けたんです、それが魔大戦でやんす」

「なにそれサイテー」

ユフィがそう言って頬を膨らました。

「地上の生き物とか全然関係ないじゃん!」

「まったく、いい迷惑って奴ですねえ」

一匹狼は重々しく頷いた。

「その大戦で世界は荒廃しきり、神様たちもさすがに自分たちの過ちに気づきました、彼らは自分たちを石化して幻獣に自分たちを復活させぬように命じると、永遠の眠りについたんです」

「ふうむ、なるほど・・・」

ギルガメッシュは腕を組んでしきりに肯く、一匹狼はしかあし、と人差し指を天に立てた。

「戦争はそれだけでは終わりませんでした、幻獣たちは自らの魔導の力が悪用されないようにどこか、別の世界に移り住みこの世界からその存在を消しやした、そして人間達は魔導の力を恐れ、大規模な魔導師狩りを行ったのです」

「魔導師狩り?」

「魔導の力を持つものを皆殺していったんでさあ」

一匹狼はそう言って腕を組んだ。

「不当な裁判を行い、拷問した上に火炙りで死刑、地上に残った幻獣、老人から子供、果ては魔導の力を持っていなくても魔導師っぽいという理由だけで殺されたそうです」

「ひどい・・・」

「グエー・・・」

ルーラとユフィが眉を顰めた、一匹狼はバリバリと毛皮の張った頬を掻いた。

「かく言う私、一匹狼は魔導師狩りから逃れた幻獣の血を引く者の一人、最も魔導の力はもっていやせんが」

「ふうむ・・・」

ギルガメッシュは唸って俯いた。

「そうか・・・そのせいでこの世界から魔法は消えたんだな?」

「そうです、魔法を使えるものはもうこの世界にはおりやせん、一部を除いて・・・」

「それが帝国?」

一匹狼はユフィの言葉に大きく肯いた。

「数十年前、ガストラ帝国は魔導の力を復活させたと発表しやした、全世界への宣戦布告と一緒にね」

「魔導の力を持った人間は今どのくらいいるんだ?」

「さて・・・、魔導の力を注入された者は帝国には大勢いるようですが、強い力を持った者となるとその数は限られやす、特に有名なのは4人ですかねえ」

「と、言うと?」

「猛虎将軍『レオ・クリストフ』、常勝将軍『セリス・セーレ』、ガストラ皇帝直属魔導師・狂気の道化師『ケフカ・パラッツォ』、そして・・・」

一匹狼は深呼吸を一回して腕を組んだ。

「狂戦士『ティナ・ブランフォード』、帝国兵500人を30秒でぶっ殺した、悪魔でさあ」

ギルガメッシュが、それを聞いて一瞬呆けたような顔をした、そして次の瞬間顔を真っ赤にして怒鳴った。

「なにいいいいいいいいいっ!?」

「グエエエエエエエエエエエエッ!!!」

ギルガメッシュが一匹狼の胸倉を掴んで持ち上げる。

「ぐええええっ、ぐ、ぐるじいっ!」

一匹狼が悲鳴を上げる、ユフィがあわててギルガメッシュの間に割って入った。

「ちょっ、やめなって!傷が開いちゃうだろ!」

「ティ、ティナだと!?間違いねえのかそれはぁっ!」

「ま、まちげぇありゃあせん!は、はなしてくだせえっ!」

ギルガメッシュは手を離しぬううう、と唸り、ルーラの頭を叩いた。

「こうしてはいられん、行くぞルーラ!」

「グエーーーーーーッ!」

ギルガメッシュがルーラに颯爽とまたがる。

手綱はルーラが噛み切ったので無い、仕方が無いので一組の腕でルーラの首を掴む。

「ぐうぇ!」

「仕方ないだろう!手綱を切ったお前が悪い!」

そう怒鳴って二人に振り返る。

「じゃあなユフィ、一匹狼!縁があったらまた会おうぜ」

そう言ってギルガメッシュは赤いマントをはためかせて夜の森の闇の中を駆けていった。

しばしその場で呆然とする二人。

「嵐みたいな男だったね」

「まったく・・・ん?姐さん、その小汚い巾着は・・・?」

ユフィはにやっと歯を見せて笑うと一匹狼が言うとおり汚らしい巾着を軽く手の中で鳴らした。

「財布かな、あんまり入ってないけど、駄賃てことで」

一匹狼はうんうんと頷いた。

「さすがは姐さん」

「縁があったらまたやり合おうね、ギルガメッシュ!」

そう言ってユフィは軽く手を上げた。


続く

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そんなわけで終わっちゃいました、5.5部。

コルツ山からリターナー本部に掛けての、コルツ山で別れてからのルーラとギルガメッシュの道程をご紹介いたしました、いかがでしたでしょうか?

今回の半紙もも一年近く前に書いたものでして。
登場したFFⅦのユフィ・キサラギ。
原作のある作品に彼女のように同シリーズとはいえ違う作品のキャラクターを起用する事は賛否ありましょうが、私としては大興奮でした。

因みに作中に登場する「オメガ」のマテリア、「FFⅦダージュオブケルベロス」のオメガとは何の関係もありません。

彼女達がどのように係ってくるのかは、私の胸先三寸。
というか直感しだいですので、ご了承ください。

次幕はレテ川川下り編。

レテ川といえば・・・・。

うひょひょ~。

では、次幕 第六部『激流 レテ川』。

乞うご期待!

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