【META NAME="GOOGLEBOT" CONTENT="NOINDEX, NOFOLLOW"】 【META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOARCHIVE,NOINDEX,NOFOLLOW"】 FINAL FANTASY Ⅵ -IF- 第九部  『占領地 サウスフィガロ』 シーン21  偽物・ジークフリード ~Is it that?~
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ぽっかりと山肌に口を開けた洞窟は漆黒の闇を湛えていた。

昼間ですら暗い洞窟、まして今は夜である、ほんのわずかな光も許していない完璧な闇がそこに口を開けてたたずんでいる。

セリスはゴクリ、と喉を鳴らした。

「こ・・・ここに入るのか」

青い顔をするセリスをロックがにやっとしながら見た。

「もしかして、怖かったりするの?ふごおっ!」

ロックを無言のまま放ったアッパーで沈黙させたセリスは手をはたき、ふっと息を吐いた。

「行くぞ」

「ううっ・・・痛いよう」

あごを押さえてロックがかばんの中から小さなランタンを取り出し、陰気にほくそ笑んだ。

「ずんずん入っちまいやがって、足元も見えない洞窟の中で明かりもつけないとは世間知らずめ、ふふん、暫く放っといてやる、泣いても遅いぞ、このロック様の恐ろしさをとくと知るがい・・・」

「・・・・『岩砕き・骸崩す・地に潜む者たち・宙に集いて赤き星となれ・・・ファイア』!」

ボン、と小さい炎がセリスの頭の上で発現した、それはそのままふよふよと浮かび周囲を明るく照らす。

「・・・・・・」

ロックが呆然とそれを見上げた。

「ふう・・・炎の魔法は得意ではないのだが、巧くいった」

そう言ってセリスが額の汗を拭う。

「あの・・・これはなんでしょうか?」

「空中で魔法を固定発動させる技術だ、魔力の操作が複雑で単純な魔法でしか使えないし軽い衝撃で消えてしまって戦いには役に立たないが、ランプ代わりにはなるだろう」

「ああ、そうなんですか・・・」

洞窟の隅で膝を抱いて丸くなったロックをセリスが足蹴にする。

「どうした、暗いぞ」

「すいませんね、折角明るくしたのに・・・」

「なんか僻みっぽくないか?」

「べ~つ~に~」

ロックは頬を膨らませて僻みっぽく言った。


「ふふふ・・・お暑いね、お二人さん」

洞窟の中、突然の声にセリスが一気にバスタードソードを引き抜いて構えた。

「おっと、威勢のいいおねえちゃんだ」

そう言いながら岩陰で何かがうごめく。

「タイプだぜ・・・」

目深にかぶった紺色のメット、口元を隠すスカーフが風に揺れる。

鎧に身を包み、その背で翻るマント。

メットの下で白く瞳が輝いた。

「貴様は・・・」

「オレか?」

ふふふ、と男は笑いながら腰の剣に手を掛けた。

「人呼んで『七竜斬り』そうっ!」

そういいながらバッとマントを翻した。

その背にでかでかと書かれた『偽』の文字。

「伝説の剣豪・ジークフリードとはオレの事だ!」

「偽者だああああああああああああああ!」


ロックが指を指して怒鳴った。

いい笑顔をしていたジークフリードはぎくっと顔を引きつらせた。

「ばっ、何を言うか!オレは正真正銘のジークフリードだ!」

「じゃあなんだよそのマントは!おもいっきり偽って書いてあるじゃねえか!」

ジークフリードは慌ててマントを引っ張ってそれを覗き込むとうおおおおっ!と叫んだ。

「なんだこれはあああああああっ!」

悲鳴を上げて頭を抱える。

「くそーっ!気が付かなかったあっ!これではオレがジークフリードの名を騙ったただの強盗だという事がばれてしまうではないかああああっ!」

「お前は誰に説明してんだ!」

絶叫するジークフリード(偽)に、ロックも思わずつっこみを入れる。

「やっぱりゾゾなんかで買わなきゃよかったああああああああああ!」

「救えない馬鹿だな・・・」

二人に呆れられてジークフリードはむきーっ!と両拳を掲げて地団太を踏んだ。

「うるさいうるさいっ!」

そう涙目でわめいて二人を指差す。

「それになんだ!こんな夜遅く、こんな薄暗い洞窟に入ってきて!ははあん、さてはあれか!?二人
以外いないプライベートスペースでいちゃつこうって魂胆か!?てめえ!俺が独身だからって馬鹿にしてんのか!ちくしょおっ!お父さんは許さんぞ!」

ロックがあまりに幼稚なセリフに頭を抱え、セリスが額を抑えてため息をつく。

「・・・行こう、時間の無駄だ」

「・・・同感だ」

「そうは行くか!」

そう言ってジークフリード(偽)は腰から剣を抜き放った。

なにやらふにゃふにゃと波打った刀身、その柄には古ぼけた太陽の装飾が施されている

「ああ、そうさ、俺は偽物だよ・・・ちんけなチンピラだ、笑いたきゃ笑えよ、あはははははあっ!」

そう自分で笑い声を上げるとマントの裾を払った。

「しかあしっ!この洞窟で発掘したこの剣こそ幻の最強聖剣『エクスカリバー』に相違ない!みよこの輝きを!この高級感を!」

「この洞窟で発掘したぁ?こんな浅い洞窟でか?」

胡散臭そうにそれを指差すロック、ジークフリードはふふん、と鼻を鳴らした。

「ああそうだ!道の隅に転がっていたのだ!」

「それは・・・ただの落し物じゃないか」

「ええい黙れ黙れ!」

そう怒鳴ってジークフリードはその自称エクスカリバーを横に払った。

「俺を馬鹿にした奴がどうなるか思い知らせてやる・・・偽者とはいえ、俺もジークフリードの名を騙るだけの力量を備えているのだという事をな!そして思い知らせついでに有り金を全部いただく!」

「強盗じゃねえか!」

「ふん!そっちの方が判りやすくていいさ!」

セリスがそう言ってバスタードソードを抜く。

「叩き斬る!」

「くっ、女の子がそんな刃物を持つなんて・・・おじさんは・・・・っ」

ジークフリードはその聖剣を構え、前のめりに一歩踏み込んだ。

「怒ったぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

そう怒鳴って思わぬ勢いで地面を蹴る。

「ちぇすとおっ!」

「はっ!」

セリスが迎え撃つようにバスタードソードを振りぬくが、刃は空を切った。

「!?」

「鈍いぞ小娘!『我は加速せる刃 破壊の意思を持って全てを断絶する!』」

洞窟の天井まで飛び上がったジークフリード(偽)が剣を顔の前に構える。

「『一刀に臥せ!』」

「くっ!」

ジークフリード(偽)の持った剣が熱く輝く、セリスは口早に呪文を唱えるが間に合わない。

「セリス!」

ロックが横から飛び出してセリスを突き飛ばした。



『ハイパードライブ(偽)!』


閃光と化した刃がロックの背中を深々と切り裂いた。

「あっつ・・・・」

呻いてロックが地面に転がる、セリスはそれを見て唇を噛締めた。

「ふははははははっ!どうだみたか!次はお前だ不良少女!・・・む!?」

「『闇に生まれし 精霊の吐息の 凍てつく風の刃に散れ!』ブリザド!」

再び勢いよく跳ね上がったジークフリード(偽)の足元の地面が凍りつく。

「うおおおおおおおおっ!怪奇現象かあっ!?」

セリスが一気にジークフリードに肉薄する、刃と刃が勢いよくぶつかり合う。

「お、お前まさか・・・魔女っこ!」

「娘は娘でも!」

気合と共に剣でジークフリード(偽)を押し返す。

「私は強いぞ!」

そう言って皮肉に微笑むとジークフリードの剣を弾いて片手を翳す。

「ブリザド!」

「う、うわっ!」

ジークフリードを強烈な冷気が押し包む。

溜まらず後ずさりしたジークフリードの腹部を思い切り蹴り飛ばして洞窟の壁に貼り付けると、喉元に刃を突きつけた。

「小娘相手になす術もない気分はどうだ、偽物野郎・・・」

凍りつくような冷たい視線に射抜かれて、実際に凍りつきかけているジークフリード(偽)が震える。

「た、た、助けて・・・」

「どの口で言う・・・」

バスタードソードの剣先がジークフリードの喉をちくちくと突いた。

「ひ・・・ひいい・・・」

悲痛に呻くジークフリード(偽)を眉を顰めてみたセリスはバスタードソードを握る手に力を入れた。

「そこらにしとけよ」

その肩に、ぽん、と手が置かれる。

ロックがセリスの傍らに立って微笑んでいた。

「お、お前・・・」

目を丸くするセリス、ロックはウインクして親指でジークフリード(偽)を指差す。

「許してやれよ、怯えてるぜ?」

笑顔でいうロックに言われるがままに剣を下ろす、ジークフリード(偽)はへなへなとその場にへたり込んだ。

セリスが幽霊でも見るような顔でロックを見る。

「お、おまえ・・・大丈夫なのか?」

「ん、ああ、全然平気」

「ひいいいいいっ!もういやだぁぁぁぁっ!」

ジークフリードがようやく悲鳴を上げてこけつまろびつ逃げ出した。

「みんなきらいだあああああああああああああああっ!ぐれてやるうううううううううう!」

「あっ!」

「もう、グレてるだろ」

セリスはそれを見送りロックの背中に回ってまじまじと斬られた筈の部分を見た。

「・・・おかしい、間違いなく斬られたはずだ」

「日ごろの行いがいいからだな」

「下らん事を言うな」

「一笑に付された!?」

そうふざけて言ったロックはジークフリード(偽)が立っていた場所から剣を拾い上げた。

「わすれてっちまった・・・確かにこの剣、噂に聞くエクスカリバーにソックリだが・・・」

「馬鹿なことを言うな、エクスカリバーは魔大戦で紛失して久しい伝説の剣だぞ、あんなチンピラがこんな洞窟で拾ったりできる物ではない」

セリスが言うのに、ロックは怪訝な顔のまま頷く。

「ううん・・・でも確かにこの剣お宝の匂いがするんだよなあ・・・」

ロックはそれに鼻を近づけてぴくぴくと動かした。

「犬かお前は・・・」

セリスは呆れた風にそう言って、ふいっと顔を背けた。

「・・・さっきは、その・・・ありがとう」

「ん?ああ、さっき君を庇った事?」

ロックはエクスカリバー(仮)を腰に結わえて、キザっぽく笑った。

「言っただろ、君を守るって」

「・・・・ふん、いくぞロック!急ぐのだろう!」

「お、おお!」

そう言って踏み出しかけて、ロックは目を瞬かせた。

「・・・・あ!今始めてロックって呼んだな!」

「・・・・・知らん!」

「またまた、ツンデレなんだからあ」

「知らんたら!知らん!」

「あ、ちょっとまてって!」

ずんずん歩いていくセリスにロックは慌ててついていった。






続く
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テーマ:二次創作 - ジャンル:小説・文学


















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