【META NAME="GOOGLEBOT" CONTENT="NOINDEX, NOFOLLOW"】 【META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOARCHIVE,NOINDEX,NOFOLLOW"】 FINAL FANTASY Ⅵ -IF- 第四部 城下町サウスフィガロ シーン10  勝者の理屈 ~argument~
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サウスフィガロが制圧されて、2日後。
 
ダガーとウィップは二人して街中を歩いていた。
  
別に暇をもてあましてふらついているわけではない、町の中を警戒しているのである。
 
「・・・ねえ、ダガー」
 
「あー?」
 
ダガーは気の無い返事をした。
 
「なんだよ」
 
「嫌な・・・感じだね」
 
ウィップはそう言って周囲を見回した。
 
町の中を歩いている人間はみな一様に俯き加減で道の端を隠れるようにして歩いていて二人を時々恨めしげに見つめる。
 
「占領された町の奴らが占領してきた奴をいい感じで向えるかよ、そっちの方が気持ち悪いだろ」
 
「それは・・・そうだけどさ・・・」
 
ウィップはアクセサリー店のショーウインドウの奥で外を眺めている小さな女の子がこっちを見ていたので微笑んで手を振る、女の子は嬉しそうにそれに手を振り返した。
 
と、その母親らしき女性がそれを見て女の子を抱き上げてウィップを睨むとそのままブラインドを閉めてしまった。
 
ウィップは上げていた手を悲しそうに下ろしてダガーの後ろをついて歩く、ダガーはウィップの頭をぽんぽんとはたいた。
 
「・・・気にすんな、仕方ねえって」
 
ダガーは落ち込むウィップを見てため息をついた、一人前の狩人といえど、若干13歳の少年である、一応大人で経験もあるダガーはともかく彼にこの雰囲気はきついだろう。
 
「・・・どっかで切り上げてサボろうぜ、なんかおごるよ」
 
「また将軍に叱られるよ?」
 
そう言って、ウィップはピクリと顔を上げた。
 
「どした?」
 
「・・・いま、悲鳴が聞こえた」
 
そう言ってすばやく周囲を見回して道の脇の影を指差した。
 
「あそこだ!」
 
「マジかよ!」
 
ウィップが駆け出す、ダガーもその後に続いた。
 
 
「別に取って食おうっつうんじゃねえんだよ、な?ただちょっとおとなしくしててくれればいいんだからよ」
 
部下を2人引き連れた茶色の鎧を着た帝国兵がそう言ってフードを被った女性の腕を乱暴にとって顔を覗き込んだ。
 
「やめてくださいっ!」
 
「あ?はあ?やめろってのは・・・こういうことかよ!」
 
帝国兵はそう言って女の頬を思い切りぶん殴った。
 
「きゃあっ!」
 
女は壁際まで飛ばされて力なく横たわる。
 
「負けたんだよ、てめえらは、だから全部奪われるんだろ?それが理屈さ、はははっ!」
 
横たわった女性の上に馬乗りになって彼女の服に手を掛ける、後ろの部下たちも女性を抑える。
 
「上官殿!我々もこの女にいろいろ教えてやりたいんでありますが!」
 
「おお、まあ待て、順番だよ、順番」
 
「だ、だれかっ、やめっ・・・・」
 
悲鳴を上げる女性の顔をさらに兵士が殴り、今度こそ黙った女性の胸に手をかけようとした、その時。
 
「理屈としては判るけどよ」
 
帝国兵の眉間に鋭い蹴りが決まる、悲鳴も上げずに帝国兵は地面に倒れた。
 
「やり方が、気にくわねえんだよ、豚共が・・・」
 
ダガーはそう言ってギロッ、と倒れた帝国兵を助け起こす二人の部下達をにらみつけた。
 
「ぶっ殺されてえか?ああっ!?」
 
「ひ・・・ひいっ・・・」
 
下っ端帝国兵達はダガーの壮絶な表情に竦みあがった。
 
鷹の目のようなダガーの視線に射抜かれて、じりじりと後退する。
 
「失せろ、今度見つけたら・・・」
 
そう言って喉首を親指でなぞる、帝国兵達は悲鳴を上げて逃げ出した。
 
「糞がっ・・・」
 
ダガーはちっと舌打ちをして苦々しく呟いた。
 
その間にウィップが女性を助け起こす。
 
「大丈夫ですか?」
 
「・・・う・・・うっ・・・・」
 
身を震わせて泣いている女性を見てウィップは泣きそうな顔をした。
 
ダガーは唇をかんで薄汚れた壁を蹴飛ばした。
  
負けた国の人間が、勝った国の人間に何をされるか。
  
ダガーはよく知っていた、ダガーの出身であるマランダも帝国に滅ぼされ、植民地にされた国だからだ。
 
まだ子供だったダガーだが、そのときの事はよく憶えている、蹂躙される人々、泣き叫ぶ女性を助ける事もできず通り過ぎる男たち。
 
そして何も出来なかった、自分、あまりに無力なあの時の自分。
 
いや、今も自分は何も出来ないでいる。
 
彼女だけではないはずだ、きっと今、このときも理不尽をその身に受けている人々はいるはずなのだ。
 
そして自分たちはそれを行う側の人間なのだ。
 
「くそったれ・・・・」
 
ダガーは、もう一度そう呟いた。
 
 
続く
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