【META NAME="GOOGLEBOT" CONTENT="NOINDEX, NOFOLLOW"】 【META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOARCHIVE,NOINDEX,NOFOLLOW"】 FINAL FANTASY Ⅵ -IF- 第五部『サーベル山脈・リターナ本部』 シーン4 復讐者バナン~revenge~
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ティナは本部の入り口で夕日を眺めているバナンを見つけた。

「・・・・美しい眺めだと思わぬか」

バナンが振り向かずに静かに言った。

「・・・この美しい世界を、我が物にしたい、人であれば一度は取り付かれる欲望じゃろうな」

「・・・貴方は、なぜリターナーを・・・」

バナンは聞かれて暫く黙っていたがふと口を開いた。

「ワシは、かつて帝国で神に仕える神官の息子として生まれた」

夕日が少しずつ沈んでいく、バナンはそれに眼を向けつつ、実際にははるか遠くを見つめていた。

「世界の司法機関を目指していたかつての指導者に対してクーデターが起こった60年前、ワシも、ガストラも、まだ何も知らぬ子供じゃった、ワシらは家が近所だったこともあってよく遊んだ・・・ガストラは多少独善的なところもあったが、気の弱いわしを近所の子供らから守ってくれたものじゃ・・・」

バナンはそこまで言って目を瞑った。

「軍事参謀であったガストラの父はクーデターに大きくかかわっていた、クーデターは成功し皇帝の後釜に彼は自らの息子を据えた、それがガストラ帝国の始まりじゃ」

バナンはそこまで言ってティナに向き直った。

その眼には静かに怒りと、そして悲しみが燃えていた。

「ガストラは自らに逆らうものを次々と始末していった、旧皇帝派の将軍たち、同じくクーデターに参加していた有力者たち、そして・・・神官の一族」

ティナは口元に手を当てた、バナンは頷いた。

「ワシの家族は、父は、母は、妻は、娘は、生きながら家に閉じ込められ、焼き殺された、娘はまだ、まだ5歳じゃった、ワシはたまたまその時コーリンゲンにいて助かった」

「じゃ、じゃあ、そのために・・・」

「ワシは、かつての親友が犯した罪を許せん、自らの復讐のためにも、ワシは彼奴の野望を挫かねばならぬ、そのためならば、どんな汚いことにでも手を染める覚悟じゃ」

ティナはごくりと喉を鳴らした。

バナンは目を瞑り、もうほとんど沈みかけた夕日に眼を向けた。

「・・・おぬしの事も、ワシは自らの怨念のために利用する」

ティナはうつむいて地面を見た。

「ワシは、ガストラと同じ事をしようとしているのかもしれんな・・・」

バナンがそう小さく呟いた。

その時。

「ば・・・なんさま・・・」

茂みの中から男がよろめきながら現れた。

彼の体の右半身は黒く焼けただれ、右目には光がない、見ただけで瀕死の重傷とわかる状態だった。

「よかった・・・おれ・・・まに・・・あった・・・」

そう呟いて力なく崩れる彼をバナンがとっさに抱きとめた。

「おいっ!どうしたんじゃ!」

「どいてください!」

ティナがバナンを突き飛ばして男を抱きとめ、口早に呪文を唱えた。

「『ケアル』」

輝く風が男の肌を嘗める、黒く爛れた肌が徐々にもとの色合いを取り戻していった。

しかし。

「ごぶっ・・・」

「!」

男が口から大量の血を吐き出した、ティナの胸元が真っ赤に染まる。

ティナが一瞬怯んだように青ざめ、首を振り、唇をかんだ。

「『地の底から来る復讐の毒水よ・彼の者から去り・自らの在るべき場所に帰れ・ポイゾナ』」

再び男を包む淡い光、激しい呼吸が治まる、男は薄っすら目を開けた。

「・・・あ・・・ありがとう・・・らくに・・・なった・・・」

「駄目です!話さないでください!まだ・・・」

男は微笑んで首を振った。

「いいんだ・・・内臓もやられてる・・・毒が頭まで回って・・・ぼうっとしてるんだ・・・もう、たすからねえ・・・」

「そんな!」

「バナン様・・・?」

「ここにおる!」

バナンが男の手を取った、男は虚空を見上げて呟いた。

「サウスフィガロが・・・墜ちました・・・」

「なんじゃと!?」

バナンが悲鳴にも似た声を上げた。

「馬鹿な、サウスフィガロの防御をこうもあっさり・・・」

「内部に・・・・内通者が・・・町は完全に包囲されて・・・仲間は・・・俺を除いて・・・」

「なんという・・・」

バナンは青い顔をして呟いた。

「帝国の追っ手が・・・もう、すぐそこまで・・・逃げて・・・下さい・・・」

「判った、おぬしの働き、無駄にはせぬぞ!」

男はそれを聞いて微笑んでティナを見た。

「・・・ありがとう・・・あんたのおかげで・・・使命が果たせた・・・」

「そんなっ、私は・・・私は・・・っ!」

ティナの眼から涙が零れた。

男は笑顔を浮かべたままティナの頬に手をやった。

「さぞかし・・・綺麗な娘さんなんだろうなぁ・・・見えないのが・・・ほんとに・・・心残り・・・だ・・・よ・・・」

男の体から力が抜けた。

バナンは手を合わせて黙祷を捧げた。

ティナは顔を両手で覆って声を出さずに、泣いた。


続く
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